パパの海外長期滞在が終了して、ママがまたぞろワンコを欲しいと言い出した。
また散歩はこちらが頼りなのかと、ややあきれるが、我が家の決定権は、一方的にカミさんにあるので、ペットショップを見て回ることに。
いろいろ見て回ると、とあるペットショップで男の子のミニチュアダックスフントが、いつ行ってもこちらをずっと見る。
やはり先天的な相性というものはあるようで、毎回、互いに引かれるものがあるようだ。
こちらは、この子に決めたのにカミさんは親戚が引き取ってもらいたい子犬がいるので一度見てみろと強く勧める。
ま、クッキーで男の子のやんちゃぶりに手を焼いたのかも知れないが、ミニチュアダックスってただの小型犬でっせ。
止むを得ず、見るだけは見て、相性が悪ければ引き取らないと念を押して、適当にあしらえば良いと考え見に行った。
一体、どんな手を使ったのか、会った瞬間からこちらに飛びついてぺろぺろ舐める。もぅ絶対離れたくないとくっついて離れない。
こちらも、よほど自分と相性が良いのか、それとも親戚の家がよっぽど居心地が悪いのかのどちらかだろう。
あとで聞いてみると、何かの事情で飼えなくなった家か、いい加減なブリーダーから引き取ったのを、ネコがやたら多いちょっとでも手を抜くと猫屋敷になりかねない家なので肩身が狭そうで引き取り手を探していたようだ。
どんだけ居心地が悪かったのか、一晩だけでも試してみたらと言いくるめられて、止む無くうちに連れて帰る。
ダックス君、さようなら(涙)
ダックス君には悪いが、この世はうまく行くことばかりではない。きっと、もっと相性のいい人が見つかったに違いない。
名前は、カミさんと娘たちはクルミだなどと言っているが、あまりにもくうくう寄り添ってくるので くう である。
「ほぼほぼ猫屋敷」では、十分に手が回らなかったのか、チューバッハ状態である。
クッキーならこれくらいの椅子など屁でもなく飛び降り、ついでにCADの入ったノートパソコンをひっくり返すところかも知れないが、ちび助には、身がすくむ高さなのかもしれない。
とりあえず、ジュディやキティとは生活圏を分ける。
当然ながら、最初っから、これだけなつかれるとかわいい。カミさんは、アレルギー持ちなので、抜け毛の少ないヨーキーは、好都合である。ジュディたちの抜け毛を考えると、ほぼないに等しい。
女の子だから散歩が楽とは限らず、結構自分の行きたい方に引きずられそうになっているが、所詮、小さなワンコなので、制御不能になることはない。
一日でも飼ってしまえば、これだけ必死に訴えるこいつを離すわけにはいかなくなる相性を見たらと言われてうちに連れて帰る車の中でもカミさんの手から飛び出さんばかりに運転席に来ようとする。
車の中ですでに、自分を待っていてくれているはずのダックス君に申し訳ないと謝っていた.
それがこのサイトの主人公くうである。
名前の由来は、ずっと くうくう 訴えかける声を出していたからで、かみさんたちが公式に届けている「クルミ」は、単に体裁を気にして付けたエイリアスである。
引き取り元の家では、猫御殿と化していて、この子にまで手が回らなかったようで、ほぼ、ぼろ雑巾状態であった。
どこを見て何を考えているのかわかりにくいキティたちと違って何を考えているのか実にわかり易い。
お風呂と散髪が大嫌いである。風呂に入れようとすると隠れる。隠れると怒られるので、声が聞こえないふりをして、見えないところにすっと逃げようとするが、演技なのはバレバレである。
そんなことは先刻承知なので、追い詰めると、あれ、呼んでたんですか?全く気が付きませんでしたととぼける。ちっちゃな脳みそのワリには、結構な手練手管を持っている。
できれば、その知恵をもっと有意義なことにも使って欲しいが、芸は、お手さえも怪しい。
もっとも芸を教えなかったせいでもあるだろう。食べ物があると、残像しか残らないような速さでお手、おかわり、伏せ、頂戴くらいはやれるがカミさんの指導のたまものである。
食い意地が異様に強いせいか、体重はヨーキーとしては横綱級の5㎏前後にまですくすく育った。
誕生日は血統書によると、2006年3月13日である。
うちに来たのが2006年11月25日、ミルたちを生んだのが2007年9月11日。
相手を見つけるから出産までママ友たちが中心で、出産の立ち合いもなし。
家に帰ると、どう見てもダックスフントのように見えるものがごろごろ転がっていた、
子供が生まれると偉いもので、だれも教えたわけでもないと思うが、ちゃんと立派にお母さん役をしている。
食べ物はついつい本能が出る場合が多いが、それ以外は結構ミルに譲ってあげるやさしい子煩悩なくうだった。
この頃から写真が手軽に取れるようになって豊富な写真が残っている